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Katra Turana - Reboot(CD)
¥2,500
36年ぶりというパワーワードが刺さるkatra Turanaの新作アルバム。デビュー当時を知る由もないですが、その独創性や前衛性が向けられたベクトルは変わらず、初期作品よりも漂う風土っぽさは何だろう。パスカルズでも活躍し、残念ながら2020年に鬼籍に入られた故・三木黄太によるチェロと松井亜由美によるヴァイオリンがとても太い背骨。廉潔であった私の青春時代を木っ端微塵に破壊してくれたいぬん堂より。CDです! 1. 朝も早よから (early in the morning) 2. 傘はアンブレラ ("KASA" == "umbrella") 3. 夜のラーガ (night raga) 4. the end 5. ホンタイジ・テレフォン猟奇譚~ナイアガラ (a bizarre tale of Hongtaiji-telephone ~ Niagara) 6. orange sunshine 7. okies-adutam 8. ツリガネムシの唄 (vorticella's song) 9. 足してみた (incremented) 10. あうのがつらいの (it's difficult to meet) 11. 20th century boy 12. children of the revolution ヴォーカル、作編曲の広池敦が1980年に結成。初期のパフォーマンス集団的な活動を経て、82年に1stアルバム「Katra Turana」をテレグラフ・レコードから発表する。 このアルバムは英RECOMMENDED RECORDSを通じて欧州でも発売。 大幅なメンバーチェンジの後、30cmシングル「The End ― 肌理の勾配」(85年スウィッチ・レーベル)と2ndアルバム「KIMERA」(86年テレグラフ・レコード)を発表。 ファーストアルバム当時は、女装して妖しく歌う広池敦がクローズアップされることが多く、“怪奇骨董退廃音楽箱”とか“異形のチェンバーロック”などと評されたが、徐々にミニマルでサイケなアバンポップを目指すようになり、ベースの北島妙枝子が加入するとその傾向が顕著になる。 いずれにせよニュー・ウェーブの席巻した80年代においては異端であった。 90年ごろ自然消滅的に活動休止となっていたが、2015年12月に吉祥寺スターパインズカフェで20数年ぶりとなる復活ライブが実現。活動後期の音楽性をさらに推し進めたその演奏は、広池敦の中性的な妖しいパフォーマンスとともに、満員の観客を魅了した。今回のアルバムには新曲も収録されている。 https://inundow.bandcamp.com/album/reboot いぬん堂(Japan) 2022年3月30日リリース
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The Gerogerigegege - >(decrescendo) Final Chapter (CD)
¥2,750
車でなければ行けない山々、昔気質のバンドマンたちが運営するスタジオ、釣り人が首まで水に浸かって何かをしている真夜中の河原、明け方の誰もいない公園、そのような場所でしか、我々は音を出せない。作家の内省的なハピドラム独奏も、そのような空間で収録されたことがわかる。虫たちの鳴き声、カラスの会話、街が発するうねり。「起こってしまってる」こと全て。それら全てを記録する試みは、フィールド・レコーディングの最もプリミティヴな衝動だ。 過激なポストプロダクションを経てたどり着いた音の旅、その終着点。 Disc 1 : Farewell Dream Treatment (aka Our Dreams is Over) 48:18 Disc 2 : Destructive Crust Treatment (aka To The End Of The World) 35:32 2019年8月、夜明け前の公園でレコーディングされた音源が12月に初めてファッションブランド"CAV EMPT"のカセットシリーズよりリリースされ即、完売する。2020年、「ウグイスダニアポカリプス」を世界的にヒットさせたイギリスのThe Trilogy TapesからLP化。同年、同じ公園で3ヴァージョンを録音したカセットボックスを自主リリース。2021年、The Trilogy Tapesから見開きジャケット・ポスター付き仕様のセカンドプレスがリリースされる。遂には同じ公園に1週間埋めたレコードを限定リリース。初CD化となる録音全編が全く新しく、そして最終形態の音像として2枚組でリリースされる。 https://inundow.bandcamp.com/album/decrescendo-final-chapter いぬん堂(Japan) 2022年3月9日リリース